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毛利雅子教授が日本コミュニケーション学会 学会賞(書籍の部)を受賞


2023年3月、2022年度の日本コミュニケーション学会賞の審査が行われ、人間文化研究科の毛利雅子教授が学会賞(書籍の部)を受賞することが決まりました。授与式は2023年6月開催の同学会第52回年次大会で行われる予定です。
受賞対象となったのは以下の書籍です。
【選考委員会 書評】
本書籍は、法廷通訳に焦点を当て、等価性を踏まえた良い通訳、法廷通訳者がおかれている社会的立場の紹介、事例研究を通した法廷通訳実践の検討を行っている。焦点は法廷通訳にあるが、「良い通訳」について考察する点において通訳(および翻訳)一般に対し含意するところが大きい。
さらに、等価性を考える際に文化を踏まえて通訳にあたることの重要性が強調されており、文化間コミュニケーションへの含意も大きい。
また、筆者が自身の通訳実践を踏まえて提示した第2部の日英ハイブリッドテキスト(法廷通訳を含む2つの裁判のシナリオ)は、トランスレーション研究、ディスコース分析、議論研究、ディベート教育などのコミュニケーション学の様々な研究を発展させるための基礎資料としても用いることが可能である。通訳実践をコミュニケーションの問題として検討するとともに、コミュニケーション学の諸領域に基礎資料を提供しているという価値も大きく、本書籍はJCA学会賞書籍の部に値すると考えられる。(日本コミュニケーション学会 ニュースレター133号より)