学部?研究科?附属病院の歴史

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薬学部?薬学研究科

トピックス

卒業生からの投稿

なつかしい研究生活

写真①:旧研究棟(3F薬品作用学教室ベランダ)から
撮影した共同研究利用施設(2階建て)(1987年)
写真①:旧研究棟(3F薬品作用学教室ベランダ)から
撮影した共同研究利用施設(2階建て)(1987年)

写真②:写真①と同じ場所から
撮影した先端薬学研究施設(6階建て)(2005年)
写真②:写真①と同じ場所から
撮影した先端薬学研究施設(6階建て)(2005年)

 山崎川の夜桜ライトアップは今でも有名ですが、以前は現在の区間(120 m)だけでなく石川橋から瑞穂公園陸上競技場までライトアップされていました。桜が散り始めるころの鼎小橋から見る光景も素晴らしいのですが、旧研究棟の5階の屋上から見降ろした夜桜も美しい光景でした。初夏には、山崎川の川岸を舞うホタルを眺めることもできました。
 私は、渡辺 稔先生が主宰する薬品作用学教室(現 細胞分子薬効解析学分野)で研究活動を開始し、博士後期課程の途中で助手として着任しました。薬品作用学実習に加えて、医用電子工学実習(臨床検査技師国家試験のため)も担当していたため、4~5月は学生実習とその準備でたいへん忙しかったことを覚えています。渡辺先生は、正に『謹厳実直』な教育者?研究者であり、温和なご性格と合わせて皆から敬愛されていました。
 私が薬品作用学教室で研究を始めた頃には、共同研究利用施設(2階建て)(写真①)の生物電気測定室で先輩方が夜中まで平滑筋細胞や心筋細胞の電気生理学実験を行っていました。私は、今泉 祐治先生(現 理事(研究担当)、特任教授)の研究指導の下、アフリカツメガエル卵母細胞翻訳系を用いた電気生理学実験と遺伝子工学実験手法を利用したイオンチャネルクローニング実験に取り組みました。今泉先生には20年近く研究指導していただき、教育者?研究者?指導者としての心構えを学ばせていただきました。また、村木 克彦先生(現 愛知学院大学薬学部教授)に公私にわたりとてもお世話になりました。
 私が大学院生として研究をはじめた当時(平成4年)、旧実習棟の2階の実習準備室に安全キャビネット等の遺伝子組換え実験の設備が暫定的に配備され(共同利用)、P2レベルの遺伝子組換え実験を行うことができるようになりました。今思い出すと、かなり貧相な実験室でしたが、私にとっては遺伝子工学実験に手さぐりで没頭した大学院生時代の思い出の場所でした。その後、平成7年に共同研究利用施設が改築され、6階建ての先端薬学研究施設(写真②)に生まれ変わると、3階に遺伝子組換え実験室として遺伝子実験室と発現薬理実験室が作られ、遺伝子工学実験に必要な機器が整備されました。また、同じ階に最新研究機器(共焦点レーザー顕微鏡、セルソーター、DNAシークエンサー等)が共同利用機器として設置され、さらに、老朽化した実験動物飼育施設とラジオアイソトープ実験施設がそれぞれ4階と5階にリニューアルされ、最先端の研究環境が整備されました。先端薬学研究施設の完成当初から17年間、私の研究を支えていただき感謝しております。
 私は、平成24年春に京都薬科大学に教授として赴任し、平成29年秋に医学研究科の薬理学分野の教授として名市大に戻ってきました。薬学研究科の細胞分子薬効解析学分野の教授には山村 寿男先生が着任され、益々ご活躍されています。医学研究科と薬学研究科は「医薬学総合研究院」に名称統合され、益々研究力が強化されます。
 レジリエンスが高く将来有望な医療人を育成してまいりたいと思いますので、今後ともご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願いいたします。


写真①:旧研究棟(3F薬品作用学教室ベランダ)から
撮影した共同研究利用施設(2階建て)(1987年)
写真①:旧研究棟(3F薬品作用学教室ベランダ)から
撮影した共同研究利用施設(2階建て)(1987年)

建築中の新校舎研究棟
(2008年11月撮影)
写真②:写真①と同じ場所から
撮影した先端薬学研究施設(6階建て)(2005年)

365体育投注 大学院医学研究科
薬理学分野 教授
大矢 進(平成4年卒)